TWICEがアルバム『MORE & MORE』で魅せた挑戦とアグレッシブさ

6月のK-Popカムバック大戦争、いきなりTWICEが登場

 

2020年6月のカムバックは過去最高レベルにアツい!

 

人気グループがこぞって新曲をリリースする予定になっている6月。特にガールズグループがすごく、人気と知名度がある中堅から若手グループまでとにかく新曲を出す。そんなここ10年ぐらいでトップクラスにアツいカムバック月間のトップバッターを務めるのはTWICE。一発目から大物グループというのも面白い。TWICEという大人気グループを基準として今後リリースされるグループを判断することができるのも楽しいポイント。例えるならM-1グランプリで人気と知名度が既にトップクラスで、他の大会で優勝したことがある超実力派のグループが1番最初に漫才をする感じだろう。

 

しかもTWICEが新しいアルバム『MORE & MORE』をリリースしたのが6月1日というのもいい。始まるぞ!って感じがものすごくする。今回はそんなただでさえ見逃せないグループであるTWICEが、見逃せない1ヶ月間のトップバッターとしてリリースした見逃せないアルバムをチェックしていこうと思う。

 

 

 

 

TWICE - MORE & MORE

 

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初めて聴いたときの印象は、アルバムのタイトルがMORE & MOREなだけあってかなり欲しがってるのかというぐらい様々なジャンルが取り入れられているというものだった笑。EDMやハウスにラテン、UKガラージや2step、ヒップホップにトラップ、それにニュージャックスウィングなどありとあらゆるジャンルを感じることができる盛りだくさんな内容。7曲全てが違った印象のアルバムで今までのTWICEにはなかった気がする。TWICEって結構似た雰囲気の曲が多かった印象なのだけど今回はそれが全くなかった。それでいてやり切っていないというか丁度いいぐらいしか取り入れていないので、K-PopらしさというかTWICEらしさがなくならない程度でしか他ジャンルを取り入れていないのでキャッチーさがしっかりあり、大衆的なK-Popグループの曲という、いい意味でのTWICEのアイデンティティは崩れていないK-Popってこういう曲という一般的なイメージを作り上げている女性グループはやっぱりTWICEだ!と言い切れるのはやっぱりこのアイデンティティが大きいだろう。

 

BLACKPINKもグループとしては象徴的だけど曲のスタイル的に一般的な直球K-Popとは少し違うので、これぞK-Popの曲!かと言われると少し違うように感じる。まあBLACKPINK全体としてはめちゃくちゃK-Popって感じなんだけどね笑。というかYGのアーティストってこれぞK-Popの王道って感じのグループ全くいないしね。WINNERはその感じがちょっとするけどBIGBANGとかも違うし。

 

 

少し話が逸れましたが、そんなバラエティ豊かなTWICEのMORE & MOREを紹介しようと思います!

 

 

1. TWICE - MORE & MORE

 

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今回のタイトル曲であるMORE&MOREは様々なクリエイターが参加しており、パク・ジニョンやBIBIという韓国勢だけでなくグラミーアワード受賞者であるMNEKやジャスティン・ビーバーアリアナ・グランデといった人気者たちとも仕事をしているJulia Michaels、Zara Larsson、Justin Tranterなんかも参加しているて、いい意味でTWICEらしくなくてかっこいい曲

 

どの部分がTWICEらしく感じなかったかというとやっぱりサビの盛り上がりのなさ。TWICEのタイトル曲といえばこれがサビ!という感じのものが多い。サビの歌い出しで勢いをつける曲が基本。さらにそこにキャッチーな振り付けを付け加えることでサビが印象的なものに仕上がっている。それに対してMORE & MOREではサビの始まりが歌きっかけではない。K-Pop全体としてはあまり歌わない系の曲も多く支持されているが、TWICEではほとんど見られなかった。1小節ちょっとという他のグループに比べるとだいぶ短めではあるが、やっぱりこの感じをTWICEがやるとかなり新鮮に感じる。これがいい意味でTWICEらしくないと言った理由。全体的に滑らかに流れるような印象があるのもサビに重きを置いていない感じから。スムースなトラックもかっこいい。

 

 

ただMORE & MOREに関していちばん気に入ったポイントは個人的にここではない。珍しく曲よりもMVに興味が湧いた。MORE & MOREのMVでは旧約聖書にあるエデンの園がイメージとされているのは誰でも想像がつく。それと同じくイメージになっていそうな要素がある。それはヒッピーとLSDだ。人がいっぱいに増えたりカラフルな色がガチャガチャになったりとサイケデリックな雰囲気とか、これはLSDの要素としか思えない笑。TWICEと結びつかないから一応言っておくと、もちろんLSDとは薬物のLSDのこと。自分はLSDを摂取したことがないので実際に体験したことがないので違うかもしれないが、LSDを摂取した人の幻覚体験の感じがまさにMORE & MOREのMVのエフェクトにそっくり。エデンの園をイメージした衣装を着ていると思われるTWICE。その衣装にヒッピーぽさもあるのでそこからの流れでLSDに辿り着いたのでは?と思っている。エデンの園に対してカウンターでLSDというのがMORE & MOREの面白ポイントだと思っている。自分の予想なので実際は違うかもしれないが、もしそれをイメージして人気K-PopアイドルグループであるTWICEでそのコンセプトを実現させたのならやばすぎるね!!!完全に食らった笑。今までのMVの中でいちばん好き説まである笑。あと普通にMVのロケーションがかっこいい。場所は済州島

 

MORE & MORE - TWICE

 

 

 

2. TWICE - OXYGEN

 

OXYGEN - TWICE

 

 

前回のアルバム『Feel Special』のタイトル曲候補であったというOXYGEN。曲調からもそれが事実だったと感じることができるUK Garageや2stepの要素がある曲で、前回のFeel SpecialやRAINBOW、さらには日本でリリースしたFake & Trueとも通じるものを感じる。ここ最近のTWICEの曲が好きだ!という人にはOXYGENがいちばん人気があるのでは?と思う。UK Garageや2stepの要素を取り入れた曲は以前から好きなのでOXYGENもかっこいいとは思う。でも個人的にFeel SpecialとFake & TrueがTWICEの全ての曲の中でトップ5に入るぐらい好きなので、それと比べると落ちるかな〜と感じてしまう笑。とは言えやっぱり普通に好き。TWICEのメンバーからも好評な曲みたい。

 

 

3. TWICE - FIREWORK

 

FIREWORK - TWICE

  

 

もうこの曲はFIREWORKという曲がバッチリ合う。タイトル通りな感じでこれからも季節により楽しめそうなラテンの要素を感じるTWICEにしてはとんでもなく珍しい曲。今までにないTWICEの要素をお見せします!はいどうぞ!という感じにアルバムの収録曲にさらっと入れられている曲なのにインパクトが強い。ラテンっぽいのも似合うじゃん!と一発で思ってしまった。

 

TWICEとしてはとんでもなく珍しいジャンルだけど、K-Pop全体としては意外と支持されている印象で個人的にいちばん最初に思い出すのはKARDかな。MAMAMOOなんかも得意なスタイル。このようにラテンの先駆者がいるので、K-Popしか聴かないという人にも下地ができていることで入りやすいジャンルなのでTWICEのファンからも幅広く支持されるのかな〜と思う。あとさっきも言ったけどこれから夏なので相性抜群なのは大きい。ビール飲みながらでも海でもドライブでも、そしてもちろん花火でも好きなタイミングで楽しめると思う。コロナだけど笑。

 

 

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あとこの曲に参加しているBADDはLOONAのRosyやlove4eva、Colorsなど自分の好きなLOONAの曲をいろいろ手がけているのでOrbit的な注目ポイントもある。

 

 

4. TWICE - MAKE ME DO

 

MAKE ME GO - TWICE

 

 

MAKE ME DOはナヨンが作詞をしたことにより注目されている1曲。ミナのパートがめちゃくちゃ印象的でトラックとの相性も抜群。他のメンバーもいい感じに乗っていて何回も聴いているとどんどん好きになってくる噛めば噛むほど系。ドカンと来るインパクトのある部分がないのでスルーしている人もいるかもしれないが、ぜひチェックしてほしい。ずっと同じサビの回だけどビートは変化していくしコーラスも入ってくるので、よく聴くと全然単調ではない面白い曲。ちょっとだけ昔のR&Bっぽさも感じる。

 

 

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MAKE ME GOのアレンジで参加しているShift K3Y、そして作曲に参加しているRyan Ashley。そしてタイトル曲もMORE & MOREに参加しているMNEKの3人でNo Questionという曲をリリースしたことがあるので、MORE & MOREとMAKE ME GOが今回のアルバムの中でお気に入りだった!という人は聴いてみては?裏方の人同士の繋がりも楽しめるのは嬉しい限りだ。逆にK-Pop聴かないけどShift K3YのNo Questionが好きという人にTWICEの今回の曲をオススメするのもいいかも。もしかしたらK-Popのことが好きになるかもしれない。

 

 

5. TWICE - SHADOW

 

SHADOW - TWICE

 

 

K-Pop界では特にSMの曲に参加をしていることで有名なLDN Noiseがアレンジを担当したSHADOW。SMで有名な人がJYPのトップグループを担当するということで注目していたが残念ながら今回のアルバムの中でいちばん好きじゃなかった笑。個人的には特徴のない曲って思ってしまった。特徴的な音自体は入ってたりするのにね。メロディーに合わせて最初から最後まで流れていくような印象はMORE & MOREと同じなのに、なぜかSHADOWはしっくりこない。LDN Noiseが作った曲で好きなものが結構あるということもあり、期待との差が大きかったこともあるかな?

 

LDN NoiseはどんなSMの名曲を手がけたの?という人のためにウィキペディアのリンク貼っておきます。本当に名曲多いから!

 

en.wikipedia.org

 

 

6. TWICE - DON'T CALL ME AGAIN

 

DON'T CALL ME AGAIN - TWICE

 

 

なんやこの全力ヒップホップのトラックは!!!という感想しか出てこない笑。TWICEの歌の印象を忘れてしまいそうになるぐらいトラックが特徴的なDON'T CALL ME AGAIN。ただヒップホップと言ってもK-Popでよく取り入れられるヒップホップではないので、K-Popしか聴かない人にはこの説明がしっくりこないかもしれない。ただ途中でビートが変化する部分があることを考慮したとしても、やっぱりこの曲はヒップホップでしかない。00年代のようなヒップホップ。当時の他ジャンルをサンプリング系にして1部分をガンガン使う系の雰囲気もあるし、ファレルやThe Neptunesの雰囲気も感じられる。現代のK-Popでよく取り入れられるトラップのようなヒップホップではなく、でっかいシャツにバギーパンツ、バンダナやドゥーラグのようなイメージ。NBANFLMLBのシャツも着れそう。

 

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この曲を聞いてくれたら言いたいことが一発で伝わると思う笑。TWICE以外でこのトラックでいちばん上手く歌える人物はPusha Tだと思う。それぐらいハマると思う。もちろんClipseとしてラップしてもいいし、Busta Rhymesが高速でラップしてもいいと思う。Juelz Santanaでもいいかもしれない。

 

TWICEのDON'T CALL ME AGAINを聴いてヒップホップしか出てこなかった人は、ここで挙げたラッパーの例に同意してもらえると信じている。もっとぴったりハマる人が思いついた人はコメントしてほしい笑。DON'T CALL ME AGAINはパワフルな歌詞の内容とヒップホップが本来持つタフな印象がマッチしまくったいい曲

この曲の内容でこのトラックにしよう!と決めた人、めちゃくちゃ遊び心があって面白く抜群のセンスがあると思う。プロに向かって素人が何言っとるんや!って感じだけど笑。すみません。

 

 

7. TWICE - SWEET SUMMER DAY

 

SWEET SUMMER DAY - TWICE

 

 

3曲目のFIREWORKに引き続き、夏にぴったりなSWEET SUMMER DAY。ただ曲のジャンルは全く違い、どっからどう考えたってSWEET SUMMER DAYはニュージャックスウィングの曲。意外と今までTWICEってニュージャックスウィングやってなかったよね?ただニュージャックスウィングと言っても結構現代っぽいというかK-Popっぽいというか、いろんな音が追加されていて本来のニュージャックスウィングより重くて厚みがあるように感じる。

 

お気に入りの部分は、1:55あたりからの途中でビートが変化しミナのパートから始まる流れ。ミナのパートで曲の厚みが減り落ち着くのかと思いきや、モモのパートではK-Pop的な厚みを消し、これぞ直球ニュージャックスウィング!というようなビートに変化。そしてこれも正しく!というような叫ぶようなラップを披露。このミナからチェヨンまでの流れがいちばん好き。この振っておいてからの本格パートがあることで、K-Pop感強めの分厚いニュージャックスウィングも際立ってかっこよく感じる。あとちょくちょく入るカモメの鳴き声やエフェクトもいい。

 

 

 

数多くのジャンルを取り入れた面白いアルバム『MORE & MORE』

 

というわけで全7曲チェックしていきました。様々な要素を1曲に取り入れたパターンがあったり、丸ごと1つのジャンルに挑戦した曲もあったり、今までのTWICEのアルバムの中でいちばん挑戦した作品だったように感じました。

 

2曲目のOXYGENでUKガラージを。3曲目のFIREWORKではラテン、6曲目のDON'T CALL ME AGAINは00年代のヒップホップ。そして7曲目のSWEET SUMMER DAYはニュージャックスウィングと直球ソングだけでも4曲あり、その数はアルバムの半数を超える。

 

 

ITZYがデビューして以降TWICEは可愛い系からかっこいい系へ変化し、若手グループから中堅へと立場が変わったことを音楽でも見せてくれていた。それは韓国だけでなく日本でリリースされた曲もかっこいい系の曲になっていた。そしてFANCYから始まったこの流れは少し変わり、今回はアイドルとしてではなくアーティストとして挑戦する姿を見せてくれたK-Popを代表するグループ、大衆的な支持を得ているスターがここまでアグレッシブに新しいジャンルに挑戦している姿はK-Pop好きとしてはとても面白い。正直ある期間のTWICEの曲は置きに行っている感じがものすごくしていた。人気者だからこそ攻めずにキープというか。なので本当にITZYがデビューして以降のスタイルが変わったTWICEは本当に楽しいし、新たな一面を魅せてくれる。

 

 

そんな新たな魅力で楽しませてくれるTWICEを一言でまとめるとただただ最高だ!

 

 

 

今回のブログはここまで。最後にアルバム全体のリンクを貼っておきます。最後にひとつだけ情報を貼っておくので、TWICEのファンの方はぜひチェックしてみてください。ではまた!

 

MORE & MORE - TWICE

 

 

 

 

 

TWICEがMORE & MOREのマーチをリリース

 

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遂にTWICEもこのときがやってきた!

 

ということでMORE & MOREのリリースに合わせてTWICEがマーチを販売しました。海外ではアーティストが新しいアルバムのリリースに合わせてグッズの販売、特にTシャツなどのファッションアイテムを販売することが常識なっていますが、遂にTWICEも本格的にマーチを売り始めました。個人的にも欲しくて左上のやつを買おうかな?と検討中。ホームページは英語なので少し見にくいかもしれませんが、偽物とかがTWICEだとめちゃくちゃいっぱい発売されそうな気がするので公式がいいかと思います。まあ転売とかもあるだろうし、他の韓国のサイトとかでも結果的にはオフィシャルなものを手に入れられるとは思いますが、初心者の方とかは公式サイトがオススメ。というわけでリンク貼っておきます。英語わからないから違う方法での購入を検討されているという方も参考になると思うのでどうぞ。

 

www.twiceshop.com

 

 

 

 

Photo by Twitter(@JYPETWICE)

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