cignatureのアルバム「Listen and Speak」を聴いて直球K-POPを久しぶりに楽しむ

直球K-Popが逆に珍しくなってきた韓国アイドル界

  

K-Popというジャンルの音楽はどんどん成長していっている。昔に比べてアイドルの表現の幅が広がっており、多種多様なグループがデビューした。デビュー当時から特定のジャンルを自分たちの個性として表現しているグループが多い。また1つのジャンルに縛られないグループも世界のトレンドに合わせて、様々なジャンルの音楽を取り込み昇華して表現している。またアイドル自身が作曲や作詞に参加しているパターンも多い。事務所の大小は関係ない。

 

例えばEVERGLOWやwoo!ah!はトラップを使用した。GWSNはデビュー当時の個性的なスタイルを今も維持している。LOONAは音楽性だけでなく、グループとしてのあり方もかなり特殊。BLACKPINKのブランディングはデビュー当時から他のグループを圧倒している。(G)I-DLEはセルフプロデュースが魅力。他にも様々なグループが自分たちらしさを全面に出している。

 

 

これはすごく面白いことなんだけど、逆に最近ではあまり見ることができなくなってきたスタイルも存在する。それはいかにもK-Pop!というスタイルのグループだ。先ほど例に出したグループもK-Popらしさはものすごくあるのだが、これまでのK-Popのスタイル+個性という曲が多く、違うジャンルの要素がどうしても目立ってしまうのだ。そのことによりこれこれ!これがK-Pop!という昔ながらの雰囲気の曲が減った気がする。

 

そんな成熟したからこそ逆に減った直球K-Popを楽しみたくなってきた。そんな気分だったときにその欲求を満たしてくれる抜群のアルバムが登場した。それが今回紹介するcignatureのListen and Speakだ。

 

 

 

 

 

 

cignature - Listen and Speak

 

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Photo by Twitter(@cignature_J9)

 

cignatureの最初のアルバムとなるListen and Speak。2020年2月4日にデビューしたばかりのグループということで、まだ知らない人も多いかと思う。事務所はC9 Entertainmentの子会社となるJ9 Entertainment。チェソル、ジウォン、イェア、ソン、セリン、ベル、セミの韓国人7人組。大手のアイドル事務所ではないので、現時点ではかなりマイナーなアイドルだ。

 

 

1. cignature - Nun Nu Nan Na

 

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cignatureのデビュー曲となるNun Nu Nan Na。この曲がリリースされて初めて聴いたときの印象はめちゃくちゃK-Popしてるじゃん!って感じだった。サビ前に溜める感じや新人らしく可愛い系のフロウで歌うこと。2番の最初にラップのパートなど、今私はK-Popを聴いている!って気持ちにさせてくれる。王道なK-Popが気分転換にぴったりという逆転の個性。尖ってないのが逆の尖っている。他のアイドルもアルバムに収録されるB面の曲ではこういった雰囲気のものもあるが、キャッチーさ+個性+インパクが重要になってくるタイトル曲でこういったテイストの曲が使用されるのは2020年では珍しい気がする。ここ数年よく見たトラップビートに変化してインパクトを与えるという手法も使っていない。ほんとクラシックな王道ソングって感じ。この曲をメインに聴くと現代のK-Popとしてはどうしてもインパクトが弱い気がするが、アクセントとして聴くとものすごく印象的。

 

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2. cignature - ASSA

 

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4月にリリースされたcignatureのセカンドシングルであるASSA。最近どんどん増えてきているギターリフが特徴的なスタイルの曲。そこにさらにクラップの音がプラスされていて軽快さがさらに強調されている。サビ前の沈む感じもめちゃくちゃかっこいい。王道のK-Popらしさはあるけど、この曲に関してはトレンドの要素もプラスされている。好きな人にがっつりハマりそうな曲。

 

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3. cignature - ARISONG

 

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今回のリード曲となるARISONG。この曲の感想はおもちゃ箱。ビートの雰囲気も変わっていくし、様々な音が一気に押し寄せてくる感じ。音が分厚いというか。いい意味でめちゃくちゃごちゃごちゃしている。音がごちゃごちゃしている上に全員でコーラスしたりもするから、とにかく厚みを感じる。パッと聴いた感じはGWSNの曲に近い雰囲気も若干あるが、スマートにまとまっているGWSNとは全く違った印象になっている。このスマートな厚みじゃなくてごちゃごちゃした厚さって自分はめちゃくちゃK-Popを感じる。昔ってこういう曲いっぱいあった気がする。

 

 

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BLACKPINKジェニのSOLOのような無駄を省いたミニマルな曲とは正反対。同じK-Popなのに違うジャンルに感じる。流石にSOLOはやり過ぎだけど、基本こっちのミニマルなタイプの曲の方が最近のK-Popでは多いように感じる。そう考えるとcignatureのARISONGはクラシックなK-Popらしさがあるのに亜種のように感じる。直球が逆に変化球になっている現代。面白いよな〜。昔なら埋もれてしまいそうな曲が逆にめちゃくちゃ目立っている。そんなARISONGはかなりのお気に入り。

 

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4. cignature - DALDALHAE

 

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先ほどのARISONGに比べると今っぽさ感じる。トラップの感じも強いし。ただ先ほどと同じくおもちゃ箱的な楽しさも感じる。曲全体としてはいわゆるB面の曲って感じ。直球の意味合いが変わってくるけど、この曲もそういった意味で直球。K-Pop聴いてるわ〜って気持ちにめちゃくちゃなる。

 

 

5. cignature - HingHing

 

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最後の曲であるHingHingは今までのcignitureの曲とは違い、がっつり歌モノとなっている。K-Popのアルバムのラストの曲をバラードや歌モノで締めるのは王道のスタイル。アルバムの構成まで直球K-Popスタイルだ。

 

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HingHingを初めて聴いた瞬間に思い出した曲がある。それは以前ブログで紹介したこともあるBVNDITのChildren。ゆったりした歌モノだけどビートはしっかりトラップという曲で、アイドルの曲としてはかなり絶妙なバランスを保っていたChildren。cignatureの場合はBVNDITに比べるとトラップの要素はかなり低いので違うジャンルの曲にはなるのだが、個人的には2曲は比較的近い場所にあると思う。なのでHingHingが好きだった人にはぜひ聴いてみてもらいたい。おすすめ。

 

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今っぽいけどクラシックな雰囲気もあるListen and Speak

 

cignatureのListen and Speakの紹介は以上です。やたら感覚的なことばっかり言っていたし、かなり伝わりにくかったと思います。ただそれも仕方がない。直球K-Popという感想がかなり感覚的なものだから笑。普段から様々なK-Popを聴いています。そんな状態であ!cignatureがカムバしたぞ!新曲聴こう!と思って、なんとなく聴いたら食らったというものだから。いろんなK-Popを聴いている流れで聴くとめちゃくちゃ響く。特定のグループばっかり聴いている人よりも、雑食で様々なグループの曲を聴いている人におすすめです。とにかく実際に聴いてほしいタイプのアルバム。直球K-Popと表現した理由がわかるはず。

 

 

 

今回のブログはかなり伝わりにくかったと思いますが、見てくれた方ありがとうございました。最後にアルバム全体のリンクを貼っておきます。また下の方にこのブログのTwitteなどのSNSのリンクが貼ってあるので、よければぜひフォローお願いします。次回のブログで会いましょう。ではまた!

 

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