WJSN CHOCOMEのHmph!を聴いて普段の宇宙少女にはないトンチキで可愛い姿を楽しもう

WJSN初となるユニット「CHOCOME」誕生

 

2016年2月25日にWJSN(宇宙少女、우주소녀、Cosmic Girls)がデビュー。そろそろキャリア的に中堅に入るかな?という時期に宇宙少女から遂に初のユニットが誕生。WJSN CHOCOME(チョコミ)という名前で4人組のグループがファーストシングル「Hmph!」をリリースした。

 

WJSNって13人組と人数も多いし、Wonder、Joy、Sweet、Natunalって括りもあるから既にユニットでCDを出していてもおかしくない。なのでCHOCOMEがデビュー後、初のユニットっていうのは意外といえば意外。もっと早い段階で出ていても不思議じゃなかった気がする。

 

 

というわけで今回は新しくデビューしたチョコミのメンバー紹介、そして新曲のレビューをしていこう!

 

 

 

 

 

 

チョコミのメンバーはスビン、ルダ、ヨルム、ダヨンの4人

 

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Photo by Twitter(@WJSN_Cosmic)

 

WJSN CHOCOMEのメンバーは写真左から順にスビン、ヨルム、ダヨン、ルダの4名。グループ名のCHOCOME(チョコミ)は小さくて可愛いという意味で、実際にWJSNの背が低いメンバーたちが集まっている。テンション的にはハロー!プロジェクトに所属していたミニモニ。みたいな感じ。ちなみにWJSNでいちばん背が低いのはルダ。割とお姉さんっぽいタイプの顔なので、いちばん背が低いと言われるとビジュアルから連想されるイメージと違って、びっくりする人も多いだろう。自分も最初意外だった笑。

 

 

今さらWJSNのメンバーたちについて細かく紹介するのもあれなので、早速WJSN CHOCOMEのHmph!を紹介しようと思う。人数多いし、WJSNのことあまり知らない!という人のために一応Wikipediaのリンクを貼っておくので、詳しく知りたい人はそちらからぜひ!個人的に日本では中国人メンバーであるソンソが有名な印象がある。

 

Wikipedia: 宇宙少女

 

 

 

WJSN CHOCOME - Hmph!

 

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Photo by Twitter(@WJSN_Cosmic)
 

今作はファーストシングルアルバムという形式なので曲数は2曲入り。タイトル曲はアルバム名にもなっているHmph!。というわけで1曲目から順にチェックしていこう。

 

 

1. WJSN CHOCOME - Hmph!

 

 

ここ最近のK-Popは楽曲面での海外意識が強くなっており、00年代後半や10年代前半にあったいわゆるトンチキ系の曲というものがかなり減ってきた。いい意味でより音楽的になったというか。ストリーミングでガンガン回してもらうために3分ちょっとの曲が増えたのも、海外や現代の音楽館曲を意識した結果だ。

 

 

ベースは王道のトンチキK-Pop

 

そんな時代に人気アイドルのWJSNがトンチキなK-Popを出してきた。いわゆる昔ながらのバラエティ系のアイドルソング。オールドなK-Popファンには懐かしさを、TWICEやIZ*ONEといった今のK-Popファンには新たな刺激を与えてくれる。シンプルにめちゃくちゃいい!初めて聴いたときからすごく好きだ。

 

最近のK-Popではなかなか見られないスタイルで、先日ブログで紹介したcignatureのアルバム「Listen and Speak」を直球K-Popと自分は表現したが、それとはまた違った直球K-Pop感「トンチキ」を楽しむことができる。K-Popサブジャンルとしてしっかり根付いているトンチキの系譜にある曲。

 

LEGGOですブログ: cignatureのアルバム「Listen and Speak」を聴いて直球K-POPを久しぶりに楽しむ

 

 

だが最初に書いたように現代のK-Popというのか海外への意識が強いし、いい意味でより音楽的になった。その影響はチョコミのHmph!にもしっかり出ている。

 

懐かしさはあるが曲自体はしっかり現代仕様

 

現代はストリーミングの時代、そして韓国アイドルではYouTubeの再生回数もグループの評価の指標の1つとなっている。公式のSNSで1000万回超えましたというアナウンスがあったり、〇〇回を超えたら〇〇をします!みたいな公約だってあるぐらいだ。

 

なので1時間曲を聴くとする。その曲が3分だったら20回、4分だったら15回だ。そういうファンが10000人いたら前者は200000万回で後者は150000回。実に5万もの差が出てきてしまう。こうやって数字で見ると大きいよね。なので1番と2番の間に長い間奏が入る曲ってめちゃくちゃ少ないし、ダンスブレイクありの曲もかなり減った。MVに演技シーンが入った作品がほぼなくなったのも同じ理由だ。イントロ部分を除いたボーカルが入っていない部分ってどれぐらいあるかな?と意識して聴いてみるとわかりやすいだろう。というわけでHmph!もコンパクトな作りがされている。

 

 

ビートに入っている音の種類というのもコンパクトでシンプルだ。K-Popといえばいい意味でうるさいサウンドが印象的だ。ガチャガチャ音がなってダンスもばっこりというのが10年前のトンチキ系のイメージ。それに対してHmph!が現代のK-Pop仕様。海外への意識も高く、ポップスのシンプルさというのを結構受けているので、トンチキ系の曲でも作りはシンプルだ。メロディにトンチキ感を生み出す癖のある音を1つだけプラス、それ以外は極めてシンプルでミニマルな作りというのが、この曲のベースだ。リズムに合わせてボーカルも変化させているので癖っぽさが強調されているが、ビートだけに注目してみるとシンプルなのがわかる。

 

例えばNCTの楽曲を想像してみよう。彼らの曲も癖のあるサウンドが採用されていることが多く、いわゆるトンチキ系のK-Popに分類する人もいる。そんな彼らの楽曲も極めてシンプルな曲作りがされており、1つ1つの音として分解して聴くと「よくこれで個性を出せているな」と思ってしまうぐらい。必要な部分だけを目立たせる、その現代の音楽の特徴をK-Popたち、そしてチョコミやNCTもその特徴を採用しているわけだ。

 

 

シンプルだけどトンチキな曲といえば個人的にAFTERSCHOOLのユニットであるORANGE CRAMELを思い出す。チョコミはそれの現代版、ORANGE CARAMEL 2.0って感じがする。特にMy CopycatなんてHmph!とほとんど曲の雰囲気は違うけど、構造的には同じノリだ。チョコミには若干現代のK-Popサウンドがするというぐらい。その若干の現代感があるおかげで現代の他の曲と同じ流れでチョコミを聴いても、違和感なく楽しめるのはプラスでしかない強みの1つだ。

ってかWJSN関係ないけど、ナナが当時のメイク、K-Beautyの注目度もまだまだ低かった時代なのに今見ても可愛く感じるのってすごいよね!

 

 

フンチップンはMVや歌詞、ダンスも世界観バッチリ

 

強いポイントは音楽としての要素だけではない。最初に貼った映像を見てもらえればわかると思うけど、この曲調だったらこういうMVだよね!と連想したものが全部出ていて気持ちがいい。痒い所に手が届く系の気持ちよさで、求めたものを全部提供してくれている感じ。衣装やセット、エフェクトも全部可愛くて、いい意味でのネタ感がすごくよく出ている。ダヨンがロージー・ザ・リベッター的なファッションをしているルックの組み合わせのところだけ若干スタイリングの個体差があるが、基本衣装はみんなお揃いでユニットとしてのパッケージが可愛いというのも強いよね。完成度半端ない。

 

 

またダンスもいいのよね。曲のタイトルであるHmph!(フンチップン)は日本語で怒ったり拗ねたりしていることを指す。サビの駄々をこねているようなダンスから、指で角を生やすパートなんてマジでフンチップンそのもの。そのわかりやすくてキャッチーなフリをギャグになりすぎないバランスでダンスに昇華、ネタで楽しいけど普通にかっこよさもある絶妙な塩梅。こういう部分のHmph!の気持ち良さに繋がっているのだ。

 

歌詞に関しては完全にネタ系。フンチップンのコンセプトをそのまま落とし込んだ雰囲気で、日本語にすると「ぷんぷん!ぷんぷん!私完全に拗ねちゃったよ ぷんぷん!ぷんぷん!それでも君だけだよ」みたいなニュアンス。めちゃくちゃ振り切ってていいよね笑。

 

 

世界観を完璧に落とし込んだK-Popはもちろんたくさんあって、そういう曲は名曲として語り継がれる。WJSN CHOCOMEのHmph!は完全にネタ曲だ。ただ楽曲としての完成度は半端じゃなく高く、シンプルに曲として、そしてアイドルとしてトータルのパフォーマンスを楽しんだとき、別物であることが大前提ではあるが、いわゆるなK-Popの名曲たちと表現の完成度としては変わらないんじゃないかと思う。それぐらいシンプルに全てがかっこいい、最適なバランスを打ち出せた楽曲だと自分は思う。本体のWJSNには全くない方面で攻め、ユニットだけの特別感を味わえるのも凄くいい。かなり気が早い話だが、もう1回チョコミとして4名にはカムバックしてもらいたいものだ。

 

WJSN Chocomeの"Hmph!"をApple Musicで

 

 

2. WJSN CHOCOME - Ya Ya Ya

 

 

2曲目はYa Ya Ya。リリース当時は公式がYouTubeで配信している映像というものがなかったのだが、2021 Together Again, K-POP Concertの映像がちゃんとしたチャンネルから配信されたので、追記として映像を貼っておく。

 

 

第1世代のガールズグループ、Baby V.O.XのYayayaをリメイク

 

 

このYa Ya Yaという曲は、1998年にBaby V.O.XというK-Popの第1世代ガールズグループがリリースした曲のリメイク。その曲を現代版にアップデートし、チョコミのスタイルに落とし込んだ。ちなみにオリジナルはこちら。昔のものなのでYouTubeに公式がアップしているわけでもないし、音質も画質もあれなのはご愛嬌。聴き比べてみると1998年と2020年の音楽の違いをしっかり楽しむことができる。

 

過去にはTWICEもカバーしたことがあるK-Popのクラシック

 

 

ちなみにTWICEもYayayaを披露したことがある。TWICEはカバー、WJSN CHOCOMEはリメイクなので2組のテイストは正確に言うと違うのだけど、元ネタが一緒であることは変わらない。

 

韓国アイドルは意外と自分たちの曲以外を披露する機会があって年末年始の大舞台とか、KCONみたいなイベントみたいに、一般的なステージとは違った企画モノ感がある舞台でほぼ確実に誰かが普段とは違うことを行う。シンプルに現代の曲をカバーすることも多いのだが、こうやって過去のアイドルたちの楽曲を今のアイドルがパフォーマンスすることも多い。こういう風に今のK-Popリスナーが知らない曲を現代のアイドルが披露するのはいいカルチャーだよね。知らないものを知る機会になるし、業界内での先人に対するリスペクトも感じられる。こうやってチョコミみたいにリメイクをしっかり音源化することは珍しいので、そういった点でYa Ya Yaは必聴と言えるのではないだろうか。

 

WJSN Chocomeの"Ya Ya Ya"をApple Musicで

 

 

 

 

 

ユニットならではの遊びを感じられたチョコミは大成功?

 

というわけで宇宙少女初のユニットデビュー、WJSN CHOCOMEのシングルアルバム「Hmph!」のレビューは以上です。1曲目のHmph!は普段とは違う路線、トンチキスタイルを披露。そして2曲目のYa Ya Yaは過去の曲をリメイクするという実験を行なった。

 

2曲ともWJSNとしては珍しいスタイルの曲でWJSN CHOCOMEというユニットの曲だからこその面白さというものがそこにはあった。ユニットだからこそ新しい挑戦や実験が可能。そういった利点を完全に生かしきったチョコミはこれからも活動を続けて、本来のWJSNとは違った一面をこれからもどんどん披露していってもらいたい。個人的には大満足のユニットデビューだった。みなさんはどうでしたか?

 

 

 

最後に今回のファーストシングルアルバムの全体のリンクを貼っておきます。また下にこのブログのTwitterなどSNSのリンクがあるので、よければフォローお願いします。ではまた!

 

WJSN Chocomeの「Hmph! - Single」をApple Musicで

 

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