EVERGLOWがFIRSTで圧倒的な存在感を示す。Last Melodyで第1章終了か?

Last Melodyという言葉の意味は?

 

数多くのガールズグループがカムバックを果たす2021年5月、その中でもトップクラスで注目なのがEVERGLOW(エバーグロー)。Bon Bon Chocolatで2019年3月18日にデビューした彼女たちは海外からの人気も最初から高く、今も右肩上がりで成長し続けているグループだ。トラップやニュートロなど幅広いジャンルの曲をリリースしているのにも関わらず、最初からのガールクラッシュなスタイルはブレない。世界観もしっかり確立しており、若手の中でも一歩抜けた存在であるのは間違いない。

 

 

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Photo by Twitter(@EVERGLOW_STAFF)

 

そんな彼女たちということで全てのK-Popファン注目のカムバックで間違いないのだが、Foreverにとってきになるポイントが1つある。それは今回のシングルアルバムの「Last Melody」というタイトル。急に状況が変わる韓国アイドルのタイトルにLastという文字が入っている、ただそれだけなのだがK-Popファンはこの言葉に敏感だ。最近では「Breath of Love : Last Piece」というアルバムをリリースした数ヶ月後にGOT7の全員がJYPエンターテインメントとの契約を終了した。

 

完全にこういう終わりを感じる言葉に敏感になっちゃっているK-Popファン、案の定カムバの期待と共にLastに対する様々な意見も出ている。ということで今回もいつも通りアルバムのレビューをするのだが、その前に話題になっているトピックやそれに対する個人的な意見を最初に紹介しておこうと思う。

 

 

 

 

 

 

解散するの?IZ*ONEイェナが加入するの?

 

 

知らない人のために説明しておくとLast Melodyという言葉から話題になっているトピックはこの2つで、解散するの?という話とIZ*ONE(アイズワン)のイェナが解散するの?という話。これが今回のカムバの際に出てきた話題だ。

 

今回の活動の後に何も起きないというのは個人的にありえないと思っている。その理由は公式も結構煽っているという点。FOR:EVER:GLOWというドキュメンタリーシリーズではこれまでの活動についてメンバーたちが振り返っており、1つの物語としてまとめようとしている感が結構すごい笑。まあカムバックの煽りとして特番を組むことはK-Pop界では当たり前なので、その一環という可能性は高いのだが。

 

 

またPERFORMANCE HISTORY VIDEOというBon Bon Chocolat、Adios、DUN DUN、LA DI DAとこれまでのタイトル曲を振り返る動画もアップしている。この動画からのLast Melodyで何もない方がおかしい。肩透かし感が半端なくなってしまう笑。だからファンたちはEVERGLOWが今後どうなるのかに注目しているのだ。

 

 

流石に解散は考えにくい 

 

まず話題になっているのが解散という話。これの意味はストレートでLastだから今回のカムバで解散するのでは?ということだ。ぶっちゃけこれはないと思う。解散する意味がない。EVERGLOWは韓国のみならず海外からの人気も高く、MVの再生回数も同世代のグループに比べてかなり多い。デビューして1年程度でアメリカツアーも経験しているし、ビルボードiTunesといった韓国以外のランキングにも顔を出している。コロナによって営業がしにくい時代にネットでの影響力が強いEVERGLOWが解散するメリットが1つもない。YUE HUAエンターテインメントがしっかりとした戦力なのだし。何が起こるかわからないのが韓国アイドルなので言い切ることはできないが、まず解散はないと考えていいだろう。

 

 

有力なのはIZ*ONEイェナの加入

 

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Photo by Instagram(@yena.jigumina)

 

それに対してもう1つの話題であるIZ*ONEイェナの加入はかなり現実的だと思う。 当初の予定通り2021年4月29日をもって解散したIZ*ONE。そこに所属していたチェ・イェナはEVERGLOWと同じくYUE HUAエンターテインメントに所属するアーティストだ。韓国アイドルは加入や脱退が盛んなので、途中で人気アイドルが参加することなんてよくある話。今でこそ5人組という印象しかないRed Velvetでさえ、最初は4人でイェリはIce Cream Cakeからの参加だった。

 

ただ加入しない可能性も普通にある。その1つが最近イェナがインスタの個人アカウントを開設したということ。EVERGLOWは個人アカウントを持っていないので、インスタのあるイェナは加入しないんじゃ?という話。まあでも事務所が違うけどIZ*ONEの先輩にあたるI.O.IのユジョンはWeki MekiのTikTok以外に個人のTikTokも開設しているし、メンバーによってインスタを始める時期がバラバラなんてこともよくあるので説としては弱めな気がする。

 

シヒョンとイロンはイェナと同じくPRODUCE 48に出演していた

 

 

そもそもの話。PRODUCE 48という番組で誕生したという印象が薄れてしまうほどにIZ*ONEが大成功したので、完全に今はIZ*ONEのイェナという印象になっているが出だしはYUE HUAエンターテインメントの練習生だった。PRODUCE 48にはチェ・イェナに加え、キム・シヒョン、ワン・イーレンという3人のYUE HUAの練習生というのがスタートだった。IZ*ONEのメンバーに1人だけが選ばれたわけだが、もしもイェナが合格していなかったら普通にEVERGLOWのメンバーとしてデビューしていたことだろう。そう考えればごく自然な流れで不思議がる必要は全くない。

 

IZ*ONEのイェナというすでに知名度がある人物が加入することによって起こることは沢山ある。まずはIZ*ONEのファンでEVERGLOWに興味がなかった人が流れてくる。ファンが多ければ多いほどグループが出来ることの幅は広がるのは間違いない。いわゆるにわか層が増えるのは間違いなく、古参と新規に確執みたいなことが起こるのは間違い。離れるForeverも確実に現れるだろう。ただ個人的には古参がどうとか新規がどうとかっていう話は全く興味がないし、くだらないと思っているのでどうでもいい笑。まあでかくなりすぎると小さめのイベントができなくなるというデメリットはあるが、基本的にはそれぐらいか。6人の頃が好きとか7人になった方が好きみたいな議論はしてもいいし、自由に楽しんだらいいと思う。イ・スマン時代のLOONAより昔のビョンギ時代のLOONAの方が圧倒的に好きだけど、人気になったLOONAも普通に楽しめてるよ。新規の人を突き放すのではなく、あれも面白いよ!とか一緒に楽しんだらいいと思う。

 

自分はNBAもかなり好きなんだけど、選手の移籍が激しすぎてK-Pop以上にチームが急に解散することがある笑。1年後には全くの別物ってこともかなり多いし、それはそういうものとして楽しめば全く気にならなくなるよ笑。EVERGLOWやYUE HUAが加入させると決めたのに6人のままでいろ!というのは完全にファンのエゴだし。

 

WJSNヨンジョンの前例がある

 

EVERGLOWが所属するYUE HUAエンターテインメントとSTARSHIPエンターテインメントが共同で企画したWJSN。そこに所属するヨンジョンはI.O.Iとして活動している最中にWJSNに加入し兼任していた。PRODUCE 101に合格しI.O.IのメンバーになったヨンジョンとPRODUCE 48に合格しIZ*ONEのメンバーになったイェナ、前者がSTARSHIPに所属しているのに対して後者がYUE HUAに所属しているという違いはあるものの、かなり近い立場の2人と言えるだろう。プデュからの流れかプデュ関連の出来事が全て終わってからかという違いもあるが、前例があるのでイェナがEVERGLOWに加入する流れになっても一切不思議ではない。

 

PRODUCE 48に挑戦したメンバーが他にもいる、YUE HUA関連のアイドルで途中加入した前例がある、これらのことから自分はイェナが加入しても驚かないし、嫌だとか嬉しいとかも一切なく普通に楽しめると思う。スタイルが激変したらそりゃ興味無くなるかもしれないが、これだけ確立されたアイドルなのだから上手いこと事務所もやるでしょ。

 

 

リーダーがE:Uからシヒョンに変わった意味は?

 

カムバ前の話題はこの2つだったが、ここにきて新たな話題が加わった。ショーケースにてリーダーがE:U(イユ)からシヒョンに変更されるという話。もうこれは次回からイェナ加入が確定だと思った。

 

その理由はシヒョンという人物にある。先ほども述べた通りシヒョンとイロンはPRODUCE 48に出演していた。EVERGLOWの年齢順だとE:Uの次がシヒョンなので単純にスライドしただけだと思うかもしれないが、それだけならリーダーを変更する必要なんて全くない。なのにシヒョンに変わった理由、それはEVERGLOWとしての立場を示すためだと思う。

 

 

自分はIZ*ONEよりEVERGLOWの方が好きだが、普通に知名度や韓国アイドルとしての立ち位置的には完全にIZ*ONEの方が上だと思う。世界的に見てもそうだし、日本では特にIZ*ONEのことは知っていてもEVERGLOWのことは知らないという人が多いだろう。EVERGLOWはK-Popファンの中では有名だが、外の人を巻き込めるほどのレベルにはなれていない。それに比べてIZ*ONEはK-Popを普段聴かない人も巻き込むレベルにまで成長していた。イェナが加入することでにわか層の人が一気に増えると思っているのも、そういった理由からだ。そうなってくると言葉が悪いがイェナが乗っ取る可能性がある。これはイェナが悪いとかそういう話ではなく、いちばん有名なメンバーが既存のメンバーではなくイェナにという話。途中加入のメンバーが現時点だといちばん知名度があるのはメリットと同時にデメリットもある。それの対策がシヒョンがリーダー任命だ。

 

シヒョンはイェナと同じPRODUCE 48に出演していたがメンバーに選ばれることはなかった。言い方が悪いがイェナはシヒョンに勝ったのである。そういう過去がある人物たちが横並びになるとどうしてもイェナが目立ってしまう。だからこそシヒョンをリーダーという地位にあげたことで、イェナとの差別化を図っている。イェナからEVERGLOWに入る人はE:Uを知らない可能性が高い。そういう人の立場から考えると謎の人物がリーダーを務めている場合とプデュ出身者が務めている場合だと印象が全く違う。有名人がやってきたではなく、既に出来上がったチームに加入するというものに変わる。同じプデュ出身ということで感情移入しやすいというおまけ付きで。あくまでEVERGLOWはEVERGLOWであるという立場を示すのには最も賢いやり方だ。すでにこの段階でロゴを変更するアナウンスをしてあるのも加入前に行うという意味でシヒョンのリーダーと同じような意味合いか。

 

 

リーダーを変えただけだが完璧なイメージ戦略だと思った。E:Uはこれから最年長として支えるとのことなので、これからもリーダー的な支柱っぷりは健在だろう。E:Uからシヒョンへのリーダー変更はイェナ加入を考えると完璧な一手に思えた。

 

 

 

とまあ色々書いたけどぶっちゃけ何もなかったということも普通にある。これをお忘れなく笑。まあでもBon Bon Chocolatの段階からMVで7人という伏線も作ってあるわけだし、かなり濃厚なのは間違いない。当時の考察でも話題になってた記憶があるし。

 

エバグロ好きだしイェナ単体でも普通にいけると思うけど、合流も面白そう。どっちにしても少し先の話なので、今は純粋にカムバを楽しもうと思う。というわけでここからはLast Melodyのレビューです。

 

 

 

 

 

EVERGLOW - Last Melody

 

色々書いてきたが、ここからは新曲の話。シングルアルバムということで3曲入り、タイトル曲は1曲目のFIRST。

 

 

1. EVERGLOW - FIRST

 

 

求めていた以上のEVERGLOWがFIRSTにあった。どんな曲をやっても個性が出まくるEVERGLOWは今回も爆発。女性グループの域を完全に超えた力強さ、普通の男性グループでもなかなか出せないレベルのクラッシュっぷりでドラマチックな雰囲気のイントロで始まったと思えば、歌い出しから炸裂。サビ前のドロップからの盛り上がり方の相変わらず最高。毎回違うスタイルを持ってきているのにデビュー当時から変わらない力強さはしっかりキープ。なんなら強くなり続けているし。力強さでは韓国のガールズグループ史上最高なんじゃね?ってほどに。それでいてただ強いだけでなく音楽としてもめちゃくちゃかっこいいんだからやばいよね。高カロリーだけどガツンと肉を焼くとかハンバーガーやピザのようなジャンクフードじゃない。ガールクラッシュの格が違うとはこのこと。特に書くことがないぐらい圧倒って感じ。とりあえず聴いてみてよ。

 

 

イェナ加入するんじゃね?ということについて書いていたからか、楽曲のタイトルやMVの意味もそっちに引っ張られる。最初のマスクを外しているシーン。6人が囲む中心に1人が入れそうなスペースがある。すでにマスクを外して目覚めた6人に対してこれから生まれる1人という構図に見ることができ、誰かを待っているように捉えられる。この真ん中のスペースが人が生まれるためのカプセルじゃなく外に出るためのエレベーターだったとしても話が繋がる。すでに目覚めたメンバーたちが地上で暴れまわっていると普通に捉えられるし。

 

それに北斗七星と思われるものが歌の前に出てくるのだが1つ星が足りない。この1つはイェナを表していて、すでにEVERGLOWとして活動している6人が6つの星で、最後の1つとしてイェナが加入したときに北斗七星が完成するというもの。真ん中にあるのがカプセルだとしても話が合うし、地上に出るためのエレベーターだとしても繋がる。ってかむしろエレベーターの方がしっくりくる笑。

 

それにFIRSTというタイトル。すでに目覚めている6人をFIRSTとして、これから目覚める人物をSECONDという風に考えられるよね。他にもここまでのEVERGLOWの物語をFIRSTシーズンという風にも捉えることができるし。やたらわかりやすく統一感のある衣装も6人がFIRSTという括りであることを強調しているように感じられた。

 

EVERGLOWの"FIRST"をApple Musicで

 

 

2. EVERGLOW - DON′T ASK DON′T TELL

 

EVERGLOWの"DON′T ASK DON′T TELL"をApple Musicで

 

EVERGLOWで忘れちゃいけないのがB面の曲。マジでこれが優秀でMoon、Hush、のような歌モノ色強めのものからPLAYERのような強さのある作品など幅広くあり、インパクトという面ではタイトル曲がいちばんなのは毎回変わらないが、音楽的にはそれと同じレベルで優れた作品がたくさんある。EVERGLOWにタイトル曲のワンマンチームというアルバムはない。単純なバラードも他のグループに比べて圧倒的に少ないし。

 

というわけで今回のDON′T ASK DON′T TELLはそのお楽しみB面枠となっており、トレンドのディスコやファンクを軸としたビートと可愛いボーカルのバランスが抜群。ドライブなんかに抜群だし、これからの季節にもフィットしそう。先ほどのFIRSTとは全く違う雰囲気でまさに柔と剛、メリハリ抜群。こういう雰囲気の曲ってトレンドだから選び放題、ということは感覚でいかに自分にフィットするかだけどDON′T ASK DON′T TELLはかなり好み。この前リリースされたfromis_9のWE GOとはまた違ったファンクっぷりなので、被ることなく楽しめるのも個人的に大きい。どうしてもインパクトが強いからタイトル曲ばかりに目が行くけど、ぜひB面の曲も注目してもらいたい。

 

 

3. EVERGLOW - PLEASE PLEASE

 

 

あまりしてこなかったけど今回のラストはバラード系。コーラスかっこいいし、バラードとしては音のインパクトも結構あるし映画の挿入歌みたいな印象を受けた。ショーケースだと衣装と歌のテンションがチグハグなのがポイント笑。FIRST、DON′T ASK DON′T TELL、PLEASE PLEASEが面白いほど違う曲なのでLast Melodyは飽きない作品になっていた。

 

EVERGLOWの"PLEASE PLEASE"をApple Musicで

 

 

 

 

 

やはりEVERGLOWの存在感はガールズグループの中で圧倒的

 

 今回のタイトル曲「FIRST」を聴いて再確認したことは、やはりEVERGLOWのガールクラッシュは群を抜いているということ。ここ数年でデビューしたグループがガールクラッシュを軸にしていることはかなり多い。そのため自分たちの個性をしっかり音楽で表現するのは結構難しくなっている。グループとしてのスタイルはガールクラッシュが流行っているが、音楽面でのトレンドはディスコやファンクといったノリでチルっぽい雰囲気が強い。ニュートロだって力強いという印象が最初に来るジャンルではない。それなのにアイドルとしてもアーティストとしても支持されているEVERGLOWは圧倒的と言えるだろう。単純に自分の好みの曲が多いというのもあるし。

 

音楽やスタイルが抜群なのはもちろん、ビジュアル面でも選び放題。様々なタイプの可愛い子が集まっていて、アイドルとしても優れている。聴いても見てもいいグループってなかなかいないのにね。5月のガールズグループカムバ大戦争のメインの1組であったEVERGLOWに文句は全くなし。FIRSTの活動もかなり楽しみにさせてくれる新曲でした。

 

 

 

今回のブログは以上です。最後にLast Melodyの全体のリンクを貼っておきます。アルバムレビューからはずれた内容も多かったですが、最後まで読んでいただいてありがとうございました。ではまた!

 

EVERGLOWの「Last Melody - Single」をApple Musicで

 

 

 

 

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