【3月K-POP】今回のMVPはトラップビートに美しさを加えた男性アイドル
3月のお気に入りK-Pop
今回も始まりました1ヶ月間のお気に入りの曲を紹介する企画。2021年3月のK-Popは個人的に結構絞られたというか気に入ったものが少なめだった印象。アルバムレビュー系のブログも2月に比べると少なめでした。ただ球数は少なめでも1発ずつが重い系で、気に入った曲ががっつりリピートして聴き込んだのが3月でした。というわけで今回は3月のお気に入りK-Popを紹介していきます!
この企画の詳しいルールは初回のブログに書いてあるので、気になる方はそちらからチェックお願いします。以前にブログで紹介した曲は「LEGGOですブログ: ◯◯」という形でリンクを貼っているので、その曲の詳しいレビューなどが気になった方はぜひそちらもチェックしてみてください!
というわけで早速始めていきましょう!
YUKIKA - Lovemonth
4月7日にリリースされるYUKIKA(ユキカ)の新しいアルバム『timeabout,』の先行シングルとして公開されたLovemonth(韓国語: 애월, 漢字表記: 愛月)。ESTIMATEエンターテインメントからUBUNTUに移籍したユキカだが、新天地でも相変わらずのレトロスタイルを披露。シティポップ界の注目株は期待を裏切らない。
そんなユキカのLovemonthはシティポップ好きだけでなく日本の昔の歌謡曲が好きな人にも確実に刺さるだろう。日本人が韓国でシティポップをしているのを日本人が聴くという逆輸入的な感じも面白い。
LEGGOですブログ: YUKIKAが『애월(愛月)』をリリース。事務所が変わってもシティポップは健在!
YUKIKAの"Lovemonth"をApple Musicで
ROSÉ - On The Ground
BLINKが待ちわびたロゼのソロデビューが遂に実現。ジェニのSOLOと同様にキャラクターにぴったり合ったスタイルを披露。K-Popのアーティストとは思えないぐらいポップスなビート、そして歌詞が全て英語ということでバイカルチュラルなロゼ自身を曲が語っているみたいだった。
BLACKPINKはヒップホップのイメージが強いグループだったが、ここ最近はポップスの色が強くなっていたのでOn The Groundの直球っぷりには別に驚かなかったが、2021年にポップスを好んで聴く人なんで世界中で見るとどれぐらいいるんだよ!って感じがするのも事実。アメリカの有名なポップスのアーティストたちもトラップのビートで歌っている人がかなり多いし。なのでロゼ推しな自分なのでもちろんCDも買うけど曲にハマるかな?と思っていたが、実際に1ヶ月間聴いてみると結構なお気に入りになっていた。
普段の音楽の軸がK-Popとヒップホップな自分からするとOn The GroundとGONEは異質で逆に光る結果になった。箸休めとして抜群の力を発揮したのである。ポップスの曲をほぼ聴かない日本人のK-Pop好きはめちゃくちゃ数が少なそうだが、自分と同じタイプの人がいたらオススメです。あとロゼがYouTubeとTikTokを始めたのがアツい。威力ありすぎな箸休めは3月のMVP候補の1つ。
LEGGOですブログ: BLACKPINKロゼのソロ曲はバイカルチュラルな彼女の個性をそのまま表現した作品
ROSÉの"On The Ground"をApple Musicで
PENTAGON - 1+1
ロゼのOn The Groundがポップスだけどオススメと言ったが、やっぱりトラップベースの曲の方が好きなんだよね笑。というわけでPENTAGONの1+1をご紹介。
機械的なハイハットの音からもわかるようにトラップの影響を受けているが、ヒップホップ的な強さみたいなものがない。これは完全にメロディーによるものだろう。スムーズで美しく、ある意味単調でわかりやすいメロディーラインが与える印象がハイハットの印象より強くて完全にそっちに引っ張られる。なので曲全体の印象がトラップベースの歌モノというより、美しい男性アイドルの曲となる。結構ハードなビートしてるのに美しい印象になるのはすごい。
この曲のメロディーとハイハットの印象は相反するモノだが、実は相性が抜群。トラップってハイハットの音とゆっくり目のBPM、そして高音というのが一般的な3大要素的な立ち位置になっているので、1+1のメロディーとハイハットはがっつり当てはまる。こう考えてみると聴いたときの印象と違って、PENTAGONの1+1はトラップの基本にめちゃくちゃ忠実。渋いよね。LOVE or TAKEというアルバム全体としては正直ほぼ引っかからなかったが、1+1はまじでお気に入り。というわけでこちらも3月のMVP候補。
DRIPPIN - Young Blood
PENTAGONに引き続き、男性グループのご紹介。一部の層からめちゃくちゃ絶賛されていた印象のあるDRIPPINのYoung Bloodは、SHINeeの楽曲をいい意味でK-Popらしくうるさい曲にしたって感じ笑。ViewやPrism、Good Eveningあたりが好きな人にはめちゃくちゃオススメ。まだデビューして半年程度のDRIPPINだが今後の活躍がめちゃくちゃ期待できる楽曲で、K-Pop好きのみならず音楽好きにも支持されそうな雰囲気がある。知らない人が多いグループだと思うので、この機会にぜひYoung Bloodをチェックしてもらいたい。ちなみにビートが凶暴なのでYouTubeをプラットフォームにしているMVよりApple Musicなどの音楽に特化したプラットフォームで聴くのが圧倒的にオススメ。
DRIPPINの"Young Blood"をApple Musicで
Weeekly - After School
毎回タイトル曲のステージがダンスの域を超えてパフォーマンスになっていることが自分の中で大きなプラスポイントになっているWeeekly。そんな彼女たちの新しいアルバム『We Play』からAfter Schoolのご紹介。教室、部活ときたWeeeklyの学校フェーズも今回は遂に放課後へ。なので衣装も制服っぽい感じから私服っぽいストリートな雰囲気にチェンジ。アルバム紹介のブログでも書いたが、サビ前のメロディの変化がお気に入りという細かい部分が刺さった1曲で、聴けば聴くほど的なスルメ系の曲。普段はMVを貼っているが、やっぱWeeeklyの真髄はステージでのパフォーマンスでしょ!ということで歌番組の動画にしておきました。メンバーのビジュアルも抜群だし楽曲も面白い、2021年はWeeeklyが大躍進する可能性が大?
LEGGOですブログ: WeeeklyがAfter Schoolでカムバ。教室、部活ときて今回は放課後が舞台!
Weeeklyの"After School"をApple Musicで
IU - LILAC
ビジュアル的にもスキル的にも大好きだけど、音楽のスタイルだけは全く好みじゃないということで自分の中でずっと惜しい枠に居続けているIU。ただ自分好みの曲を出したときの破壊力は半端じゃない。アルバム『LILAC』から同名のタイトル曲をリリース。2017年にリリースしたJam Jamぶりに自分の中で大ヒットとなった。IUとしては珍しいトレンド直球系でディスコファンクのビート、そこに合わせるIUの歌い方はいつも通りのかっこいいかすれた雰囲気のあるスタイル。半端じゃないっすよ。3曲目のMVP候補。
EXIDジョンファとIUって歌い方のスタイル的にかなり近いと思ってるんだけど、これって自分だけ?
WJSN - New Me
1曲目にレトロの鬼であるYUKIKA、先程はディスコファンクのノリを感じるIUを紹介したということで、レトロかつディスコファンクを感じるR&Bベースの曲であるWJSNのNew Meを紹介。3月31日にリリースされ、バチっとかっこよく3月を締めくくってくれたWJSNのアルバムUNNATURAL』に収録されているNew MeはベースはR&Bなんだけど随所にK-Popの今のトレンドを感じることができる。人によってはシティポップっぽく聴こえるかもしれない。WJSNからエクシとソラが作詞作曲でも参加、裏方としても実力を発揮してくれている。WJSNの楽曲ではおなじみのFull8loomも参加。やっぱWJSNってB面もアツいよね!と再認識させてくれた。Daft PunkやThe Weekndのようなアーティストが好きな人にオススメ。韓国アイドル好きにも音楽好きにもオススメなWJSN大先生。タイトル曲のUNNATURALとYALLAもお気に入り。
LEGGOですブログ: タイトル曲もB面も渋さが光るWJSNのアルバム『UNNATURAL』
MVPは入隊前に楽曲を作ってくれた彼ら!
3月のお気に入りのK-Popは以上です。振り返ってみると王道なアーティストが多かった気がするけど、こういう1ヶ月もあるでしょ笑。実力があってかっこいいからメジャーである!というタイプのアーティストばっかりだし。
そんな3月のMVPは、、、
PENTAGONの1+1。Chris BrownのTurn Up the Musicや様々なK-Popのアーティストの作曲を手がけているLDN NoiseがPENTAGONを初プロデュース、結果は大成功だった。2月18日に入隊をしたフイがLOVE or TAKEのアルバム制作には参加してくれているのもありがたい。B面の曲なのでチェックしていない人も多いかもしれない。そういう人にはぜひ聴いてほしい楽曲でした。
番外編お気に入りソング
ここからは番外編です。3月以外にリリースされたK-Popやヒップホップなど他のジャンルの曲を紹介していきます。番外編のルールに関しても初回のブログに書いてあるので、詳しく知りたい方はそちらからどうぞ。
MAMAMOO - Just Believe In Love
2月に紹介するのうっかり忘れてた!ごめんね!というわけで1発目はMAMAMOOのJust Believe In Loveです。自分の中で「Around The WayのReally Into You系」という曲があるんだけど、MAMAMOOのJust Believe In Loveはそれ。
アラウンド・ザ・ウェイの"Really Into You"をApple Musicで
聴いてもらえれば言いたいことがわかるはず笑。90年代のR&Bの名曲として有名なReally Into Youの爆発力をあげて2021年バージョンにしたらMAMAMOOって感じ。ビートもかっこいいし、日本語で歌うMAMAMOOもめちゃくちゃスムース。日本オリジナルの曲にしておくのもったいなくね?韓国アイドルの日本の曲のレベルが完全に右肩上がりになってて恐ろしい。もう日本語版とか日本オリジナルとかチェックしなくてもいいでしょ!韓国の曲の方がかっこいいし!みたいな時代は完全に終わった。両方ともめちゃくちゃかっこいい。
MAMAMOOの"Just Believe In Love"をApple Musicで
Lil Tjay, Polo G & Fivio Foreign - Headshot
Lil Tjayのアルバム『Destined 2 Win』から先行シングル的な感じでリリースされたHeadshot。客演にはPolo GとFivio Foreignが参加していて、次の世代の人気者が集合しているって感じ。K-Popからがっつり離れた気がするかもしれないが、この曲がいかに現代のK-Popがヒップホップの影響を受けているのかを説明するのにぴったりだったので紹介しようと思う。
現代のK-Popとヒップホップの音の関連性を例をあげながら紐解く
普段お気に入り紹介では小さい見出しを作ることはないが、今回は特別にLil Tjayの新曲を例に挙げてK-Popとヒップホップの音の関連性について書いていこうと思う。K-Popが皆さんの思っている以上にヒップホップであることを知ってもらいたい。J-Popとヒップホップの距離はめちゃくちゃ遠いので本人は気づいていないかもしれないが、実はあなたとヒップホップの相性がいいかもしれない。音楽に興味があるわけではないけどIZ*ONEの曲は大好き!という女子高生がマリファナ当たり前、逮捕歴はもちろんあり、ギャング出身で顔面までタトゥーみたいなアーティストの曲にハマるポテンシャルがあると思うと面白いよね笑。
K-Popのみならず、あらゆる国の曲に登場するハイハット
まずは0:16のあたりから鳴り始める連続した機械的なハイハットの音。言葉にすると「チッ、チッ、チッ、チッ」みたいなやつ。
その曲がトラップの影響を受けているか判断する際の基準となるのがハイハットとなってくる。自分がこのブログで「トラップの影響を受けている」的なことを書いていた場合は、確実にその曲で機械的な連続したハイハットが登場している。この音はK-Popのみならずポップスのアーティストまで様々な国と地域で使用されており、宇多田ヒカルやアリアナ・グランデも使っている。トラップが人気みたいな言い方を以前まではしていたけど、もう2021年にもなったら当たり前すぎてトレンドとかではもうない。トラップは普通になっている。
ガールクラッシュと真逆のコンセプト、ラップパートもないfromis_9のDKDKでさえトラップ的なハイハットを使用している。アトランタのZone6に住む強面のラッパーだけでなくソウルに住む可愛い高校生までトラップ。ものすごくざっくり言ったら一緒っすよ笑。3月のMVPに選んだPENTAGONの1+1などでももちろん使用されている。自分の感覚的には2017年ぐらいにK-Popでは当たり前の音になったかな?もちろんそれ以前にもあったけど。
スネアの音やリムショット
0:17のあたりで登場するスネアの音もK-Popで使われている。言葉にすると「チャッ」と「カッ」の中間みたいなやつ。Young Chopで有名になったスネアの音は使われすぎというレベルで使われていて、音楽好きなら1度は耳にしたことがある音だろう。詳しくいうと完全に別物だし、ここで紹介するスネアも違ったりするがリムショットのような木の音がするやつも感覚的には同じものとしていいだろう。
この音がいちばん使われている気がするのがBLACKPINKとセレーナ・ゴメスのIce Creamで、最初から最後まで鳴りまくっている。ITZYのNot Shyで使われているのも印象的。
廃れなかった808 Glide
最後に紹介するのは808 Glide。2017年にリリースされたTravis Scottのgoosebumpsで多用されたのが有名で、その後人気の技術になった。ひとしきり流行ったあと下火になったが、UKドリルが流行ったことで再びメインストリームへ。Pop Smokeがブルックリンドリルを押し上げたことも大きかった。Lil TjayのHeadshotだと0:48あたりから出てくる「ぐいーん」や「ぶいーん」みたいに表現できる音。
この音はSTAYCのSO BADやIZ*ONEのMise-en-Scèneなどで使われている。特にわかりやすい曲はITZYのTHAT'S A NO NOで、2番の最初の部分にあたるリュジンのバースは全力でこれ。UKドリルというよりTravis Scottのgoosebumps寄りだけど、こんなダイレクトに使っているアイドルの曲は他にはない。
このようにLil TjayにPolo G、Fivio ForeignによるHeadshotのビートで使われている音をピックしただけでも、K-Popとヒップホップの関連性がいかに高いか理解できただろう。詳しくいうと違う音だったりするけど、まあ一緒としていいレベル。やっぱK-Popとヒップホップは距離感近いよね。
Crazyboy - DoCoDeMoDooR
K-Popとヒップホップというかトラップの話をしたので、今度はJ-Popとトラップの曲を紹介。三代目 J SOUL BROTHERSに所属しているELLYのソロ名義となるCrazyboyの新しいアルバム『OH / アムネジア』に収録されているDoCoDeMoDooRは、R&Bをベースとしたトラップの歌モノ。J-Popのアーティストもトラップを取り入れている人はK-Popに比べると割合はめちゃくちゃ少ないがしっかり存在している。
トラップビートの歌モノなのでざっくりとした括りだとPENTAGONの1+1と同じと言えるが、表現する人が変わると全然違う印象になるもんだね。サムネイルの右側にいる人物はJYPエンターテインメント初の日本人練習生として有名な南りほ。現在はこのように日本メインで活動しているが韓国の事務所にもしっかり籍があって、その事務所はなんとSublime Artist AgencyでEXIDハニやGOT7ジャクソンとヨンジェ、RAINなどと契約しているところ。ほんとパワーハウス。DoCoDeMoDooRと同じアルバムに収録されているJAY'EDとのステラもかっこよくて、こちらのMVにも南りほが登場して連続したストーリーになっている。
CrazyBoyの"DoCoDeMoDooR"をApple Musicで
Weki Meki - Whatever U Want
PRODUCE 101のときに「まだデビューしてないってことはまだ垢抜けてないってことでしょ。それでこれはえぐい。落ちたら審査員と番組のセンスを疑う」と自分の中で話題になったキム・ドヨンが所属するWeki Meki。以前に見たことはあったけど、なぜか最近になってYouTubeがオススメしてきたので久しぶりにチェックしてみたら、それ以降すごく出てくるようになったのでなんか見てた。Whatever U Wantって出だしの印象と曲全体の印象が全く違うの面白いよね。
あと女の子のジャージのパンツは裾がストレートなタイプより、絶対Weki Mekiが履いているようなドルフィンパンツの方が絶対に可愛い。男性もあるけどヨガやトレーニング系のウェアのような丈が結構短めのタイプしか基本的には見かけないので似合う人が限られるのが難点。
Weki Mekiの"Whatever U Want"をApple Musicで
3月にアップしたApple Musicプレイリスト
Apple Musicで不定期だけどプレイリストを公開しています。よく考えたらツイッターのみでブログで紹介していなかったので、今回から1ヶ月間のお気に入りブログにその月に公開したプレイリストも載せていこうと思います。Apple Musicで公開しているので限られた人向けになってしまいますが、よければぜひ聴いてみてください。順番もしっかり考えて作っているので1つの作品として最初から順に聴いていただけたら幸いです。
IZ*ONEのお気に入りまとめ
3月上旬に公開したIZ*ONEのお気に入りの曲をまとめたプレイリスト。個人的にIZ*ONEって好きな曲とそれ以外がはっきり分かれるのでまとめておくと便利。グループのプレイリストを作るときは基本全員が入るようにしているけど、流石にIZ*ONEは人数が多くていい感じの写真が見つからなかったので推しのウンビを全面に。このアートワークが何をサンプリングしているのか分かった人はR&B好き?ヒントはオクターブと歌姫。
K-Pop: New Jack Swing
MBNPの「K-Pop: New Jack Swing」をApple Musicで
続いてはK-Popと相性がいいことで有名なニュージャックスウィングを感じる曲の中からお気に入りのものをピックアップしたプレイリスト。1アーティスト1曲まで、そして聴きやすいように1時間30分程度にまとめました。直球系から要素として感じる曲まで幅広く選んだので、様々なニュージャックスウィングを感じることができるかと思います。なんとなくニュージャックスウィングって夏のイメージがあるので、急に暖かくなってきたこれからの時期にぴったりかも?まだ春だけど笑。新しくお気に入りの曲ができた際には中身を入れ替えていく予定。
というわけで今回は以上です。4月のお気に入りで会いましょう。ツイッターやApple Musicのアカウントのリンク貼っておきます。よければフォローしてください。ではまた!
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・Apple MusicでK-Popをメインにプレイリストを公開しているので、よければぜひ聴いてみてください!